字をかく

100円ショップで写経の冊子を買った。

意味も書き順の説明もあり、反復練習ができる部分も用意されており、綴じ込みで本物に近いベージュの横長の用紙もある。最後のページは仏像のぬりえになっていた。

月の写真の下敷きと携帯毛筆筆ぺんを用意して、こつこつ書いた。

意味はだんだん気にしなくなったが、姿勢を正して、書き順をチェックしつつ、見本の字に近くなるよう、集中するように自分に働きかけた。

瞑想にちかい境地になるのかな?と思っていたが、少しちがった。

着実に升目が埋まっていく達成感と、苦行に耐えて正しいことをしているという自己肯定の作業だった。